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くすみ書房の社長の講演を聞いてきました

2月4日(火)
昨日は意外とお天気がよくなって、
ツルツルだったところも結構溶けて、地面が出てきました。
今日も快晴な静内です。
溶けて~もっと溶けて~!

いよいよ明日2月5日(水)から
みな〇水産さん、開店開始です!
野菜はないですが、お魚いろいろ用意されているようですよ!
6日(木)は、ねこや食堂は定休日ですが、
みな〇水産さんは営業します。
たくさんお買い物してください。


昨日は、浦河にて平成エルム塾の催しとして、札幌久住書房の社長
さんが講演を行いました。
【一部】北海道における中小書店の現状とくすみ書房の取り組み
【二部】久住社長、浦河に本屋を作るって可能ですか?
という二部構成。

一部では、全国の地元本屋さんの苦境と、大手取次店との特殊な取引の仕組みなど。大手
書店だけを見ると、本屋の床面積はむしろ増
えている、というのもびっくりでした。
本離れ、というわけではな
いんだ。
カフェを併設したり、イベントを組んだりして、お客様の足を店に運ばせる仕組みを
考えている新規店(書店をルポ、評論されている
ライターさんが自分で開いた書店)などは
黒字ということで、本屋
が変わる前に客のニーズが変わったんだな、
追いつかなかったんだ
な、というのはよくわかりました。
本屋さんがそれに気づいても、取次店とのがんじがらめで変化しようにも出来ない、
やめるしかない、という現状。
ちょっと、小規模の軽種馬牧場にも当てはまると思いました。
どの業種でもあるんだな。
そのくらい、客のニーズが今までとは違っているんだな。
人類が未だかつて経験したことのない領域に入っているんだと思います。

「浦河で本屋を作るって可能ですか」という、地域おこし協力隊武藤さんの問いかけに
真摯に答えて下さった第二部は、いろいろと衝
撃でした。

まず、浦河町民としては、新刊書店がなくなってしまった浦河町に
「本屋を呼ぶにはどうしたらいいか」を考えていた人が多かったの
ではないかと思います。
私はそうでした。
ところが、久住社長の回答は、具体的に取次店との新規契約するための保証金はこれだけ、
必要売り上げ見込みはこれだけ、と金額を
上げて、この方法ではお金がかかりすぎる、
では、この方法なら、
と安価な開業の手段を示してくれました。
つまり、「本屋を呼ぶには」でなく「本屋をやるなら」の答えです

自分でやれってことです。

講演の場にいた人の中で、果たして何人が「私がやる」と思っていたか、
あるいは講演を聞いて「よし、自分が」と思ったかはわかり
ませんが、
私自身は「それならやれるかも」とチラッと思いました

同時に「本屋作っても、買いに来る人がいるのかな」とも思いました。

久住社長は、「書店の魅力ある棚(本の揃え方)は、責任者一人の考えて集めた本で出来上がる」と
おっしゃっていました。つまり、
それだけ本そのものに造詣と思い入れが深い人こそが
書店の棚を作
り上げられる、ということです。

身内の話で恐縮ですが、
かつて、浦河のTUTAYAがあった時に、うちのオタクな弟が勤務していて、
コミック棚は結構充実していました。
奴は、自宅の床が抜けるほど自分でも本を買い込んでいました。
そういう書痴とも言うべきオタクな気持ちを持つ人材こそが本屋を生かすのかな、とか。
すみません、身内話、お恥ずかしい(笑)

ただ、上記のように、ちらっと「私もやれるかも」とは思ったりしましたが、
私は本が好きだけど、本そのものにそこまでの熱意はな
いかもしれない。
仕入れのための、取次店や出版社との交渉ごとも、無理だなあ。
ああ、私がやれるわけはないなあ。
と、我に返る。

お話を聞いていて、大黒座さんの現状とすごくダブる感覚はありました。
大手シネコンやDVDとの厳しい戦い、配給会社とのやり取りや、
大黒座を愛していると言いながらなかなか足を運ばない町民(私だ)。

久住社長は、「浦河で本屋を作るなら、コミュニティ本屋としてカフェを併設し、
町民が自慢できるような本屋を目指すといい」と提
案してくれました。
大黒座の近くに、そういう本屋を作ったら、素敵だなと思いました
夜の回の映画が終わって、ちょっと話をしたいな、と思った時に近くに開いている本屋とカフェ。
映画館系の書籍もあって。
昼間はお子さんたちやお年よりも来られるような。

ふむふむ、そうかそうか。

とっりあえず、私は、ねこや食堂をがんばるよ。
でも、浦河にいつか戻った時は、そういう形もいいかな、
なんて、思った夜でした。


by eniwasorati | 2014-02-04 10:58 | ねこや日記 | Comments(0)


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